Ｘのｎ乗を関数をもちいてもとめる。Ｘとｎとは標準入力から入力し、結果を標準出力に出力する。結果はint型配列に、１けたを１要素に求める。結果の値は、３０けた以下とし、値のチェックは省略する。前の８－１のプログラムでは、求めるべき乗の結果の値がlong int型で表現できる範囲に限られていた。ここでは、もっと大きな値が求められるような工夫をする。
整数のべき乗Ｘのｎ乗を関数をもちいてもとめる。Ｘとｎとは標準入力から入力し、結果を標準出力に出力する。結果はint型配列に、１けたを１要素に求める。結果の値は、３０けた以下とし、値のチェックは省略する。
べき乗は以下の手順で求める。
①配列の初期化
値の初期値を１とする。配列要素の内容が９９であるとき、データ（けた）の終わりをしめすものとする。
②けた上げの初期化
下のけたからのけた上がりを格納する変数Ｃを０とする。
③１けたずつ積を求める。
Kekka[j](j=0)とｘとの積に下からのけた上がりを加え、結果の一の位を新しいkekka[j]とする。１０の位は次のけた（kekka[j+1]）へのけた上げとして、Ｃに格納する。
④③の処理を全けたについて（ｊ=0,1、・・・kekka[j+1]=99であるｊ）おこなう。
⑤最後のけた（kekka[j]が９９であるｊ）では、乗算はせず、下のけたからのけた上げが０でないときのみ、kekka[j]にけた上げを入れ、kekka[j+1]を９９とする。
⑥②～⑤を繰り返す。
[問題の分析]
(1)べき乗を算出する関数pow()
入力（引数）：ｘ、ｎ、結果を格納するｉｎｔ型配列へのポイント
出力（返却値）：結果の値の桁数を返す。
(2)データの入出力
標準入力からのｘ、ｎの入力、標準出力への結果の出力はmain()でおこなう。
［プログラムの作成］
/*-----------------------------------------------
べき乗を求める
-------------------------------------------------*/
#include<stdio.h>
/*関数の宣言*/
int pow(int x,int n,int *pk); /*べき乗を算出する*/
main()
{
int x,n; /*入力データ*/
int y[31]; /*結果*/
int keta; /*結果のけた*/
int i; /*添字*/
/*データの入力*/
printf("input x n:");
scanf("%d %d",&x,&n);
/*べき乗の算出*/
keta=pow(x,n,y);
/*結果の表示*/
printf("x=%d n=%d\n",x,n);
printf("x**n=%ld\n");
for(i=keta-1;i>=0;i--)printf("%ld",y[i]);
printf("\n");
}
/*-----------------------------------------------
べき乗の算出
-------------------------------------------------*/
int pow(int a,int b,int *pk)
{
int i,j; /*添字*/
int c; /*けた上げ*/
int tmp; /*1けたの積の結果*/
/*初期化*/
*pk=1;
*(pk+1)=99;
/*aをb回掛ける*/
for(i=0;i<b;i++){
for(j=0,c=0;*(pk+j)!=99;j++){ /*1けたずつ積をもとめる*/
tmp=*(pk+j) * a+c;
*(pk+j)=tmp % 10; /*1の位*/
c=tmp/10; /*けた上げ*/
｝
if(c!=0){ /*１けたずつ積を求める*/
*(pk+j)=c;
j++; /*１けた増える*/
*(pk+j)=99;
｝
｝
return(ｊ);
}
［実行結果］
input ｘ ｎ：１０ ５
ｘ＝１０ ｎ=５
x**n=100000
解説
【call by reference】 配列などの多くのデータを関数に渡したいときや、呼び出し側のメモリ領域を関数内で直接変更したい時には、引数としてそのオブジェクトのアドレスを渡す方法。
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