2−1 Cの歴史
C言語は、
1970年頃にAT&T(American Telephone and Telegram)社ベル研究所のデニス・M・リッチー(Dennis M. Ritchie)が開発したプログラム言語である。C言語は、その後ミニコンピュータPDP−11のための基本ソフトウェア(オペレーティング・システム)UNIXを記述するために利用された。UNIXの大部分がアセンブラ語からC言語に書き直された結果、UNIXの操作性が増したことや、UNIX上で稼動する応用プログラムの開発にもC言語が力を発揮したことで、C言語が応用プログラム作成のための言語として利用されるようになったのである。C言語は構造化言語ALGOLの流れを受け継いでおり、モジュール構造などの考えはALGOLの影響を受けている。実際にはCPL言語を基にして開発され、マーチン・リチャードによる
1969年開発のBCL言語、1970年に開発されたケン・トンプソンによるB言語に受け継がれ、その後C言語へと発展した。CPL言語は、優れた言語であったが当時のコンピュータでは規模が大きすぎたため、BCL言語やB言語では簡素化が進められた。しかし、簡素化が進みすぎたため、BCL言語やB言語は余り普及しなかった。その後、C言語になって機能が再び整備されたことや、コンピュータの性能が高められC言語が規模の小さいコンピュータでも稼動できるようになったこと、さらにC言語の仕様を一般に開放したことなどで普及が発展した。次へ