開発されてきたICAIを目的・機能特色で分類すると、
(1)相互主導チュータ型ICAI(mixed initiative tutor)
コンピューターと学習者が自然言語を用いて相互に主導権を握りながら対話し、発見学習法で用いられるソクラティック問答法によって学習者が主体的に学ぶのを支援するシステム。
(2)高次診断評価機能をもつチュ―タ型ICAI(diagnostic tutor)
学習者がおかす”誤りの指導”を行なう診断機能をもつICAI。これは表面的な照合をするのではなく、学習者が問題を解く際にもっていると仮説的に推論される「より深い思い違い・誤りの原因」を同定する”誤り目録知識”で駆動される。
(3)マイクロワールド型ICAI
マイクロワールドは、子供に幾何学・物理学や音楽のような問題領域を探索させ、子供が自由に描く心の世界をコンピューターの世界に表現させながら探索的に学習を展開するのを支援するコンピューター環境である。
(4)コーチ型ICAI
コーチである。コーチは学習者の成果を注意深く観察し、”タイミングよく適切なアドバイス”を与える才能をもつ。問題解決的(シュミレーションとゲーム)に最も適している。
(5)明確な説明のできるエキスパート型ICAI
質問に対して明確な理由が述べられる説明機能をもつシステムで、それには現象や会話より”深い知識”をシステムがもつ必要がある。問題解決や意思決定技能における教育訓練として利用できる。